完結
著者の出世作シリーズ「長安異神伝」の完結編上下作。時は初唐、太祖李世民の時代。天帝と喧嘩して地上に下り、長安で気ままに暮らす天界最強のパンク武神、顕聖・次郎真君がついに(以下自粛)というお話である。 著者は素晴らしい筆力で長安の風物を描き出し、また謎を秘めたパンク兄ちゃんの内面をあえて一切描写しないことで、逆に主人公のキャラクターを味わい深いものにしている。ヒロインのキャラはいささか弱いがそれ以外の脇役は宿主の魏超も太上老君(老子)も天帝もビシッと立っており、まず名作と言って良い。 シリーズの終わらせ方としてもなるほどそう来たかと思わせるヒネリが入っており、期待を裏切らない。西安に旅したくなる一冊。いや二冊。余談だが主人公は著者の友人・田中芳樹の「創竜伝」シリーズにも友情出演して長兄・東海青龍王と一騎打ちを演じている。キャラもそのままなのでチェックしてみると面白い。
中央公論新社
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